(あきた町村時報平成20年1月号より抜粋)

 昨年は46年振りで地元開催となった秋田わか杉国体で男女とも総合優勝、全国学力テストではトップ級の好成績を占めた。不振の県勢に活を入れ、自信と勇気、感動を与えた久々の快挙だった。
 一方、地方の反乱と言われた参院選は“ねじれ国会”を生み、政治の動向は先行不透明となった。景気は依然として低迷、拍車のかかる人口減と少子高齢化など深刻な課題に展望を拓けないまま越年した。原油価格の高騰による農林水産業や中小企業の経営圧迫、物価の上昇の影響も加わり、より厳しい局面も予想される。
 私たち自治体関係者はこうした課題に真正面から挑み、着実に前進を続ける年でありたい。町村会は各界と議論を積み上げ、協調連携して課題克服に努めたい。

 国の新年度予算案は地方に配慮した、と言う。なるほど、地方交付税が3年ぶりの増額となった。だが、三位一体改革前には遠く及ばない。財政力格差是正のため4千億円の地方再生枠も創設され、活性化策もあれこれ並んではいる。しかし、いずれも暫定措置や臨時的なものに留まる。それでもかつてない財政難の中で、カンフル剤の役目を担うことになるか。抜本的な税制改革が先送りされ、地方分権改革も今後の課題となった中では止むを得ないことかも知れない。

 私たちは住民が安んじて、生き生きと暮らせる社会を実現するため全力を傾注したい。多様で創造性に満ちた町村こそ、その礎であると確信している。地方分権はそのためには欠かせないと考えている。税財源や権限の移譲のあり方、国、県の関与の整理はとりわけ重要だ。分権社会実現に向けた明確な主張をもって臨まなければならない。時には異をとなえる勇気と行動力を持ち合わせたい。
 町村会はその中核の役割を果たして参りたい、と思う。

秋田県町村会長  齋 藤 正 寧
(南秋田郡井川町長)

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