平成20年度政府予算及び施策に関する要望事項

内閣府・財務省・総務省・厚生労働省 関係

1 少子化対策について

 秋田県の出生率は平成7年の8.2人から減少し、平成18年には6.8人となり下降傾向に歯止めがかからない状況となっている。
 このような少子化現象は、人口の少ない町村にとって極めて深刻な問題であり、特に、過疎化が進行している地域にあっては、集落の消滅が危ぶまれる重大な問題である。
 このため町村では自主財源が乏しく苦しい財政状況にあっても、少子化対策を講じているところもある。
 ついては、少子化対策は地方自治体では限界があるため、国の重点的な財政措置や制度の充実など、抜本的かつ早急な対策を必要としているので、実効性の期待できる次の事項の実現を要望する。
(1)子育て世帯に対する経済的支援を充実すること。

(2)子育てを税制面から支援するため、子育て世帯に対する所得税の新たな軽減措置を講ずること。

(3)高等教育に係る経済的負担を軽減するため奨学金制度を拡充すること。

(4)地域における子育て支援を強化するため、国は町村に対する新たな財政支援の枠組みの構築をはじめ、子育て支援のための対策を総合的、計画的かつ緊急に推進すること。


総務省 関係

1 町村財政基盤の充実強化について

 町村は、自主財源が乏しいなか、地方分権を踏まえ、活力ある地域社会形成のため、各種の活性化事業、進行する少子化高齢化に対応した社会福祉の充実、立ち遅れた生活環境施設の整備などの多くの施策を推進することが要請されている。
 ついては、地方分権改革推進法の理念に沿って、地方分権改革を推進するとともに町村財政基盤を充実強化するため、次の事項の実現を要望する。

(1)地方交付税の充実強化
@ 地方交付税は地方固有の財源であるので、その性格を制度上明確にするため、名称を「地方共有税」(「地方交付税交付金」については「地方共有税調整金」)に変更し、国の一般会計を経由せず交付税特別会計に直接繰り入れること。
 また、地方交付税制度のあり方について検討する場合には、町村の意見を十分踏まえるとともに、スケールメリットが働きにくい町村の行財政運営に支障をきたすことのないよう配慮すること。

A 地方財源が引き続き大幅な財源不足が見込まれる事態であることから、平成20年度以降は、財政運営に支障をきたさないよう万全を期すこと。

B 町村が安定した財政運営ができるよう平成19年度以上の地方交付税(地方共有税)総額を確保すること。
 また、税源移譲に伴い財政力格差が拡大する財政力の弱い町村に対して、地方交付税(地方共有税)の財源調整、財源保障を強化する必要があるので、個々の町村においても、地方交付税(地方共有税)の所要額を確保すること。なお、段階補正については、これ以上の縮減を行わないこと。

C 税源偏在の現実を踏まえ、地方交付税(地方共有税)のもつ財政調整機能及び財源保障機能を絶対堅持すること。又、町村が人口割合に比して、広い面積を有し、国土保全等に重要な役割を果たしていることを考慮し、面積要素を加味するなど人口を中心とした配分基準を是正すること。

D 人口と面積を基本とする新型交付税が導入されたが、多くの町村は、過疎、山村、豪雪などの条件不利地域であり、その人口・面積も千差万別であるので、このような町村の多様な財政需要を的確に反映させ、個別町村の行財政運営に支障をきたすことのないよう、所要額を確保すること。

E 町村の公債費負担が増こうしていることに鑑み、元利償還金に対する地方交付税算入率を引き上げ、対象事業の拡大をはかること。
(2)町村税源の充実強化
@ 地方税は、地方自治の基礎を支えるものであり、地方の歳出規模と地方税収入の大幅な乖離を縮小するため、偏在性の少ない居住地課税である地方消費税と個人住民税を次とおり充実強化すること。
イ 消費税と地方消費税の割合を4:1から2.5:2.5にすること。また、町村は人口、従業員数ともに少なく税源移譲の効果が十分及ばないことが懸念されるため、具体的な税源移譲の検討に当たっては、町村の実情を考慮し、分割基準等の見直しについても、併せて検討すること。

ロ 所得税から住民税へ税源移譲し、個人住民税所得割をさらに3%上乗せすること。
A 固定資産税は、収入の普遍性、安定性に富む、町村財政における基幹税目であるので、安定的に確保できるよう配慮すること。
 特に、償却資産については、応益原則に立った税であるので、現行の評価制度を堅持すること。
B ゴルフ場利用税は、財源に乏しく山林原野の多い町村にとって地域振興を進めるうえで、貴重な財源となっているので本税を充実すること。
(3)地方債の充実改善
@ 町村が生活関連社会資本整備等を推進するため、地方債資金の所要額を確保するとともに、町村は資金調達力が弱いので、良質な公的資金を安定的に確保すること。

A 過疎地域の自立促進をはかるため、過疎債の所要額を確保するとともに、過疎債の対象事業を拡充すること。
 また、辺地債の所要額を確保すること。

B 高利の公的資金にかかる地方債の繰上償還制度については、更にその対象範囲を拡大するとともに要件を緩和し、財政の健全性を確保すること。


2 地方分権の推進について

 地方分権改革推進法の施行により、第二期地方分権改革がスタートし、今後3年間で必要な、制度上又は財政上の措置等を定めた地方分権改革推進計画を策定するとしているが、計画策定にあたっては、これまで町村が果たしてきた役割を十分認識し、町村が自らの判断と責任において、行政を運営することができるよう、次の事項の実現を要望する。

(1)国から地方への権限・税財源の更なる移譲及び国庫補助負担金の一般財源化等を積極的に推進すること。

(2)事務権限の移譲を一層推進すること。特に、農地転用、農業振興地域の指定、保安林の指定解除等まちづくりに関する土地利用規制の権限については、地域の実情に精通している自治体の判断に委ねることが合理的であることから移譲の推進をはかること。


(3)教育委員会や農業委員会などの各種行政委員会を任意に設置することができるよう必置規制を緩和すること。


3 高度情報通信基盤の整備等町村の情報化の推進について


 I T新改革戦略により、いつでも、どこでも、誰でもI Tの恩恵を実感できる社会の実現に向けて、各種施策が進められているが、町村部は都市部と比較し、情報通信格差が大きいので町村部の情報化を促進するため、次の事項の実現を要望する。

(1)町村部においては、携帯電話や自動車電話等の通話区域は、逐次進展しているが、役場周辺以外の人口密集地での不感地域を解消するため、移動通信用鉄塔施設事業の予算枠を一層拡充すること。

(2)2011年7月から全面移行される地上デジタル放送について、住民の理解を得られるよう情報提供活動を推進するとともに、電波障害等による地域間格差が生じないよう施設の整備を図ること。

(3)採算性等から民間事業者による光フアイバー網整備が進まない条件不利地域等に対し、超高速インターネットアクセスが可能な環境を整備するため、積極的な財政措置を講ずること。

4 過疎地域自立促進特別措置法の失効に伴う新たな法による支援措置について

 過疎地域は、森林の保全や水資源の維持、日本の文化と伝統の継承など、美しい国土と環境を次代に引き継ぐ役割を担っているが、人口の著しい減少や高齢化の進行などにより地域社会の活力が低下し、あらゆる面で都市との格差が拡大している。
 これまで、昭和45年に制定された過疎地域対策緊急措置法から現在の過疎法までの4次にわたる支援措置により、過疎市町村は、産業・福祉・医療・教育・交通等の基盤整備を行い、どうにか地域社会を維持し、国土の荒廃を防ぐ役割を担ってきた。
 今後は、地方分権時代にふさわしい個性ある豊かな活力あるまちづくりや、都市との格差を拡大させないようにすることが課題となっている。
 ついては、現行の過疎地域自立促進特別措置法が平成22年3月で失効するが、過疎地域の現状では引き続き支援が必要であるので、法による新たな支援措置を講じるよう強く要望する。



厚生労働省 関係

1 医療保険制度の改革について

 市町村保険者は、国民健康保険事業の健全な運営のため、日夜懸命の努力を傾注しているところである。
 市町村国保は他制度に比べて高齢化率が高く、無職世帯も5割を超え、加入者の所得額に対する保険料(税)負担も著しく高額となっており、これ以上の保険料(税)の引き上げ及び一般会計からの繰り入れについては、もはや限界に達するなど、制度の維持運営に支障を来している。
 よって国は、下記事項を実現するよう要望する。

(1)国民皆保険制度を堅持するため、各医療保険間における保険料負担の格差・不平等の解消をはかり、都道府県単位を軸とした保険者の再編・統合をさらに推進し、最終的には国保と被用者保険を一本化すること。

(2)高額医療費共同事業や保険財政共同安定化事業など、国民健康保険制度の財政基盤の強化策を継続して推進すること。

(3)平成20年度から施行される後期高齢者医療制度については、その運営に支障を来すことのないよう万全の措置を講ずること。


2 地域保健医療対策の充実強化について


 急速な高齢化の進展、慢性疾患の増加等による疾病構造の変化、保健サービスに対する地域住民のニーズの高度化や多様化等に対処するため、総合的に地域保健対策を推進することが必要であるので、次の事項の実現を要望する。

(1)へき地診療所等の運営、医師及び看護師の確保ならびに施設整備等に係る財政措置を充実すること。

(2)自治体病院の経営健全化対策及び施設整備に係る財政措置を充実するとともに、医師及び看護師の確保を支援すること。

(3)看護職員の養成・確保をはかるとともに、財政措置を充実すること。

(4)診療報酬改定(減額)が、自治体病院経営を厳しくすることから、診療報酬改定にあたっては自治体病院の実情を十分に考慮すること。


3 介護保険制度の円滑な運営について

 介護保険制度は国民の間に定着しつつある一方で、利用者が増加の一途を辿り、これに伴い給付費も急速に増大していることから財政面で極めて厳しい状況にある。
 超高齢化社会にあって、利用者が安心してサービスが受けられるよう次の事項の実現を要望する。

(1)居宅サービスの利用を一層促進するため、移送サービスを介護保険制度の居宅サービスにメニュー化すること。

(2)国の負担25%のうち5%が調整財源とされているが、調整財源については25%の外枠とするとともに、算定基準に介護保険施設の病床数を加味すること。

(3)国の責任において低所得者に対する介護保険料や利用料の軽減策を講ずること。


4 老人保健福祉対策の推進について


 高齢化社会に対応するため、新たなシステムに対応した基盤整備を計画的に推進するとともに、高齢者の生きがいと健康づくりを強力に推進する必要があるので、次の事項の実現を要望する。

(1)在宅福祉施策及び老人福祉施設については、町村が必要とする事業量を確保するとともに、地域の実情に応じた整備ができるよう財政措置を充実すること。

(2)認知症老人に対する総合的対策の推進をはかること。

(3)高齢者がその実態に応じ、就労の機会を確保できるよう雇用対策を充実すること。又、知識と経験を活かせる適当な仕事に従事し、教育、経済等社会活動に積極的に参加できる機会を確保するための対策を充実すること。


5 雇用対策の推進について


 全国的に雇用情勢の改善が進む中で、秋田県は全国平均を大幅に下回る状況にある。
 特に、町村においては経営基盤が脆弱な中小企業が多いことから、安定的に雇用を確保することは困難であり、成長分野の企業立地による新たな雇用創出も望めないなど、憂慮すべき事態となっているので、次の事項を積極的に推進するよう要望する。

(1) 若者の働く意欲や能力を高めるための取り組みを充実・強化すること。

(2)格差社会の拡大に対して、子育て支援、介護等のサポートを一層充実すること。

(3)雇用を確保するため、地域産業の活性化や中小企業の振興に向けた技術・研究開発、資金等への支援を充実すること。



環境省 関係

1 環境保全対策の推進について

 循環型社会への取り組みや有害物質処理、さらには地球環境問題など、廃棄物の処理は地域住民にとっても重大な問題となっている。
 ついては、町村が総合的かつ計画的な廃棄物処理対策及び環境保全対策を展開できるよう、次の事項の実現を要望する。

(1) 新設を伴わない廃棄物処理施設の解体に対する財政措置を講ずること。また、補修工事及び定期的な保守点検等に対する財政措置を講ずること。

(2)廃棄物処理施設の整備については、ダイオキシン類等の有害物質対策等に対する補助制度の拡充など所要予算額を確保するとともに、財政措置の充実をはかること。


2 浄化槽設置整備事業の推進について


 住民の生活環境整備に果たす浄化槽設置整備事業の役割は重要であるので、次の事項の実現を要望する。

(1)浄化槽設置整備事業及び浄化槽市町村設置整備事業について、適切な措置を講ずること。

(2)地域の実情に応じた簡易な施設の整備ができるよう、整備形態及び補助採択基準等の弾力化をはかること。



文部科学省 関係

1 義務教育の充実改善について

 わが国の将来を担う子供たちを時代の進展に即応し、心身ともにたくましく育成するため、安全かつ快適で特色ある教育環境づくりが重要であるので、次の事項の実現を要望する。

(1)教育行政は自治事務であり、地域の実情に応じ、創意・工夫をこらしながら、地域のニーズに即した教育を行うため、権限及び財源を地方に移譲すること。

(2)学校施設は非常時に住民の避難場所となるので、耐震補強事業等について適切な措置を講ずること。

(3)小・中学校等にかかる現行の放送受信料免除措置を継続すること。


2 青少年の健全育成対策の推進について


 次代を担う青少年の健全育成のため、家庭、学校並びに、地域社会が一体となって強力に推進する総合的な対策が必要であるので、次の事項の実現を要望する。

(1)青少年の団体活動ボランティア活動等青少年育成国民運動を一層推進すること。

(2)学校生活におけるいじめや非行等の問題行動が多発している現状に鑑み、生徒指導の充実強化、その他児童・生徒を健全に育てるための対策を充実すること。
 特に最近の青少年による凶悪事件の頻発に鑑み、専門的見地からの原因究明をはじめ、その防止対策を総合的に推進すること。

(3)青少年の自殺や引きこもりを防止するため、「心の教育」等道徳教育の推進に関する支援措置を拡充強化すること。



農林水産省 関係

1 品目横断的経営安定対策の推進について

 本年度から実施された品目横断的経営安定対策を積極的に推進するため、本県では平成18年度中に行政・農業団体などが一体となって認定農業者の確保と、特に、集落営農組織の立ち上げについて全力で取り組んできたところである。
 ついては、農業従事者の高齢化による後継者難を解消するとともに、農村の美しい景観、文化、伝統の継承や多面的な機能を持った農業を守っていくため、同対策の更なる充実強化を必要としているので、次の事項の実現を要望する。

(1)集落営農組織に参加した贈与税納税猶予適用者が、確実に納税猶予が継続できる措置を講ずること。

(2)集落営農組織については、集落の実情にあったものにできるよう経営規模要件を弾力的に運用すること。

(3)産地づくり交付金は総額が減額されながらも、平成21年度まで継続されることとなったが、今後とも交付額を減ずることなく継続すること。


2 農地・水・環境保全向上対策に対する地方財政措置について

 食料・農業・農村基本計画における施策の柱である品目横断的経営安定対策と車の両輪と位置づけている「農地・水・環境保全対策」は、農業従事者の減少と地域社会の高齢化・過疎化に悩む町村にとって、農村社会の活性化と農地・水・環境の適切な管理を持続する上で、大きな役割を果たすものである。
 このため、町村では事業主体となる活動組織の結成に向けた結果、秋田県では700を超える活動組織が結成される予定で、積極的な取組みが期待されている。
 ついては、地方負担分に対して普通・特別地方交付税による地方財政措置が講じられることになっているが、対策を推進する上で財政の極めて厳しい町村の持ち出しが多くならないよう、必要とする地方財政措置を確実に配分するとともに、制度を、地域の実情を反映したものとされるよう要望する。


3 食の安全と安心の確保について

 国内外におけるBSE(牛海綿状脳症)や鳥インフルエンザ等の発生、食品の虚偽表示など、依然として食の安全・安心を脅かす事態が発生しており、食に対する国民の信頼は著しく低下していることを踏まえ、下記事項を実現するよう要望する。

(1)消費者保護を第一に、食に対する安全と安心を確保するため食品安全基本法並びに関連する法制度に基づき、食品安全行政を着実に推進すること。

(2)食卓へ生産情報を届けるトレーサビリティシステム(生産加工履歴情報を把握できる仕組み)を、輸入食品を含め多くの食品に導入するとともに、円滑な推進と適正な実施のための体制を整備すること。
なお、現在、再度の輸入禁止措置が取られている米国産牛肉の輸入については、安全性の確保に万全を期すとともに、国民の理解が得られるよう努めること。

(3)食品表示については、消費者の適正な商品選択、安全性への関心の高まり等に資するため、加工食品の原料原産地表示等一層の充実をはかり、わかりやすく信頼される表示制度を確立するとともに、不正を見逃さない監視体制の整備をはかること。


4 WTO農業交渉への対応について

 WTO農業交渉については、今後の交渉の土台となる枠組みの合意に至ったが、今後においても各国の多様な農業の共存を基本的な哲学とし、農業の多面的機能への配慮、食料安全保障の確保、農産物輸出・輸入国に適用されるルールの不均衡是正などを内容とする「日本提案」の実現に向けた粘り強い交渉を続けるとともに、各国と個別に行われるEPA(経済連携協定)・FTA(自由貿易協定)交渉においても、こうした基本的な考えのもとに取り組むべきである。
 特に、日豪EPA交渉にあたっては、米、麦、牛肉、乳製品、砂糖など、我が国農業の重要品目については、関税撤廃の対象から除外するなど適切に対応するよう強く要望する。


5 新たな中山間地域等直接支払制度の推進について

 新たな中山間地域等直接支払制度については、引き続き必要な予算を確保するとともに、制度要件の弾力化や事務負担の軽減等を進めるよう要望する。


6 森林保全・流通対策の推進について

 我が国の森林・林業を取り巻く環境は、国産材利用の回復の兆しはあるものの、木材価格の低迷、林業従事者の減少等依然として厳しい情勢にあり、山村では過疎化・高齢化が進行している。

 町村では地域森林の管理に関して、大きな役割を担っているが、国土保全、水源涵養等年間70兆円を超える森林の多面的・公益的機能の発揮や地球温暖化防止に向けた京都議定書の目標達成のためには、新たな「森林・林業基本計画」に基づき森林の整備、国産材の利用拡大、山村の活性化を着実に推進する必要がある。
 ついては、次の事項を実現するよう要望する。

(1)森林整備・保全のための新たな財源として、国民的支援の仕組みを国の責任で構築すること。

(2林業労働力の確保育成をはかるため、通年雇用制度の確立、社会保障制度の整備、研修制度等を充実すること。

(3)競争力のある木材産地を形成するため、経営の集約化、木材加工流通体制の整備を促進すること。

(4)蓄積量が膨大になっているスギ人工林間伐材の搬出に対する支援を行うこと。

(5)松くい虫被害防除対策予算を確保し被害拡大を防ぐとともに、ナラ枯れによる被害の増加・未発生地域への被害拡散を防止するため、カシノナガキクイ虫等の防除対策並びに駆除技術の研究促進を図ること。

(6)木材関連業者等の組織する団体が行う、木材乾燥機や高次加工機械、バイオマス活用施設等の導入に対して、林業団体と同等の補助率に引き上げること。

(7)国産材の生産並びに国内流通を拡大するため、森林・林業基本法に基づき策定された森林・林業基本計画を積極的に推進すること。



国土交通省 関係

1 道路整備予算の確保と高速自動車国道の整備促進について

 重要な社会資本である道路の整備は、地域産業の振興と国民生活の向上など諸施策の基本となるものであり、喫緊の課題であるので、計画的な道路整備を推進するため、所要の道路予算を確保するよう要望する。
 秋田県の高速自動車国道等の整備は、地域内外の交流の促進、物流の効率化、地場産業の発展に不可欠であり、早急に整備することが是非とも必要であるので、次の事項の実現を要望する。

(1)高速自動車国道の整備にあたっては、補完的に新直轄方式を取り入れながら、全国プール制による有料道路制度を最大限活用し、料金収入は最優先で建設整備に充当すること。

(2)日本海沿岸東北自動車道の早期完成をはかるため、次の事項を実現すること。
@ 新直轄方式の事業区間である、大館北〜小坂JCT間を早期完成すること。

A 基本計画区間の象潟〜酒田みなと間、二ツ井白神〜鷹巣間の整備計画を早期に策定すること。

B 高速自動車国道と並行する一般国道自動車専用道路の大館西道路の整備促進及び鷹巣大館道路、象潟仁賀保道路の早期着工をはかること。
(3)東北中央自動車道の早期完成をはかるため、次の事項を実現すること。
@ 新庄〜雄勝こまち間の基本計画区間への格上げ並びに早期事業化をはかること。
(4)地域高規格道路整備区間である次の道路の早期完成等をはかること。
@ 盛岡秋田道路の角館バイパス

A 候補路線である西津軽能代沿岸道路、大曲鷹巣道路の計画路線への格上げをはかること。


2 道路特定財源の確保について

 本県における道路の整備は、高速道はじめ町村道など全国平均に比べ遅れている状況にあって早期整備が最重要な課題となっている。
 自動車利用者負担の理念に基づく、揮発油税・自動車重量税・石油ガス税の道路特定財源は地方の道路整備には絶対に必要である。
 こうした中で、国は道路特定財源の暫定税率を維持したまま、道路歳出を上回る税収を一般財源化する方針を表明しているが、このことは、受益者負担の基本理念に反するとともに地方の道路整備の実情を理解しておらず、決して容認できるものではない。
 ついては、道路特定財源を地方の道路整備に重点配分し、遅れている道路整備を計画的に推進できるよう要望する。


3 一般国道の整備促進について

 本県道路網の重要な幹線である国道7号(新潟市〜青森市間)・国道13号(福島市〜秋田市間)国道46号(盛岡市〜秋田市間)は、経済活動、通勤など地域社会に大きな役割を果たしているが、近年の都市化などで都市近郊において交通渋滞をきたし、幹線道路としての機能が著しく低下しているので、次の事項の実現を要望する。

(1)国道7号及び13号の4車線化を推進するとともに、都市近郊における交通渋滞解消のためバイパス等の整備を一層推進すること。

(2)国道46号のバイパス化等を一層推進すること。


4 町村道の整備促進について

 住民の生活基盤である町村道は、他の所管道路に比較してまだまだ整備が遅れている状況にあるので、次の事項の実現について要望する。

(1)次期「社会資本整備重点計画」を策定するにあたっては、整備が遅れている町村道の整備を重点的に推進する等、適切な措置を講じること。

(2)広域交流ネットワーク関連道路や日常を支える生活道路を重点的に整備できるよう適切な処置を講ずること。

(3)冬期における雪寒道路の除雪、防雪及び凍雪害防止対策を「積雪寒冷特別地域道路交通確保五箇年計画」に基づき着実に実施すること。


5 新幹線鉄道の建設促進について

 新幹線鉄道は、国土の均衡ある発展をはかるうえで極めて重要であるので、次の事項の実現を要望する。

(1)山形新幹線を大曲まで延伸すること。

(2)基本計画路線である奥羽新幹線(秋田〜山形〜福島)及び羽越新幹線(新潟〜酒田〜秋田〜青森)について、速やかに整備計画を決定し、着工すること。


6 河川改修等の整備促進について

 安全で豊かな生活環境を確保するため、治水事業を積極的に推進することが緊急の課題であるので、河川の築堤工事・橋梁の掛け替え工事等整備を促進するとともに、国直轄区間の延伸や、改修工事を促進するよう要望する。
 また、整備が遅れている町村の準用河川改修を重点的に推進する等、適切な措置を講じること。


7 下水道の整備促進について

 本県における町村下水道の普及率は全国水準に比べ低く、その普及が著しく遅れている状況にあるので、町村が下水処理施設整備を一層計画的に推進するため、次の事項の実現を要望する。

(1)遅れている町村の下水道整備を重点的に推進するため、所要の事業額を確保するとともに、町村の普及率を向上させるための施策を充実強化すること。

(2)町村が汚水処理施設を効率的に整備するため汚水処理施設整備交付金の予算枠を拡大すること。

(3)人口規模の小さい町村の財政負担軽減のため、維持管理費に対する助成措置を創設するとともに単独事業に対する財政支援措置を強化すること。


8 ダム建設の促進について

 ダムの建設は、洪水氾濫被害の防止をはかるための洪水調節や、水資源及びエネルギーの確保等をはかるため極めて重要であるので、次のダムの建設を促進するよう要望する。

水  系 ダ ム 名 事  由
米代川水系 砂小沢ダム 早期完成
雄物川水系 成瀬ダム 建設促進



経済産業省 関係

1 中小商業活性化対策について

 商業地域の空洞化等、中小企業及び中小商店業者の経営は極めて厳しい状況にあるので、次の事項の実現を要望する。

(1)地元中小小売店の振興をはかるとともに、空洞化が深刻化している町村の中心市街地の活性化をはかるため、商業基盤設備や空き店舗対策を拡充すること。

(2)地域商工業の総合的な改善発展に大きな役割を果たしている商工会に対し、経営改善普及事業等の拡充と財政的支援措置を強化すること。
また、商工会の合併により、経営指導員が減員とならないようにするなど、町村部における商工業の振興について積極的な施策を講ずること。

(3)中小企業の資金需要に円滑に対応できるよう政府系中小企業金融機関については貸付規模の確保と貸付条件の改善をはかるとともに、中小企業ニーズに対応した信用保証制度を拡充すること。

(4)原油価格の高騰により収益が圧迫され、価格転嫁が困難となっている中小企業等に対して、金融、税制両面からの支援を強化すること。

(5)新たに制定された「中小企業地域資源活用促進法」等に基づき、地域の持つ資源や技術を活用した新たな産業の創出や起業化等について積極的な支援を行うこと。


2 資源循環型社会の構築に向けた環境産業への支援等について

 地域特性を活かせる資源型循環社会の構築は、新しい産業創出を望む本県にとって早急に推進されるべき課題であるが、その実現には国の財政的・技術的な支援が不可欠である。
 本県北部は、鉱山技術の集積地として鉱山・精錬等のリサイクルを中心とした環境産業(エコ・インダストリー)の確立を目指している。
 ついては、21世紀の新しい産業創出のため、本県北部地域で展開している金属リサイクル等産業廃棄物処理やバイオマス構想等、新分野事業に対して助成措置を講ずるとともに、最先端技術を取り入れた専門的な研究開発施設の設置について、特段の支援を要望する。



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【町村個別要望】

1 過疎債の対象事業の拡充について

 現在、秋田県東成瀬村では過疎地域自立促進特別措置法に基づき、後期計画による過疎対策を積極的に推進しているが、過疎債は自主財源の乏しい本村にとって、事業を実施するうえで重要な財源手当となっている。
 その対象となる事業については、9項目から構成されているが、この項目には「防災施設」関係は、過疎債の対象事業となっていないのが現状である。
 特に、本村のように冬期間袋小路となる地域は、施設の早急な整備が必要であるので、過疎債が適用されるよう要望する。
 また、同様に、売電目的以外の「環境にやさしいエネルギー施設」(小水力や雪など)や小規模な「リサイクル施設・設備」(生ゴミ等による資源化、環境対策など)についても、過疎債が適用されるよう要望する。


2 携帯電話の不感地域解消について

 秋田県内町村の携帯電話の利用可能な地域を拡大し、地域間の情報通信格差を是正するため、下記事項について早急に推進されるよう要望する。
(1)秋田県藤里町の藤琴川北部集落(金沢地区以北45戸)住民の利便性向上や奥部の世界遺産に登録されている白神山地を訪れる観光客の事故、災害等に対応するため、移動通信用鉄塔を早急に整備すること。

(2)秋田県井川町の地域内格差を是正するため、最近急速に利用者が増大しているFOMAエリアの拡大と携帯電話の利用ができない不感地域を早急に解消すること。


3 地上デジタル放送等の円滑な移行について

 秋田県井川町では、テレビ難視聴地域に中継局や共同受信施設を設置しているが、2011年7月から全面移行される地上デジタル放送へ円滑に移行するために、難視聴地域の中継局や共同受信施設の改修を早期に実施するとともに、改修に要する事業費に対し財政的支援制度の確立を要望する。


4 水道事業の予算枠の確保と早期完成について

 秋田県美郷町六郷地区は名水百選に選定され、多くの湧水郡があり生活用水の95%を地下水に依存しているが、近年、水洗化等により水の需要が増える状況にあるため、自然生態系との調和を保ちつつ、清浄で安定した水の供給を目的に、平成12年度に六郷町水道事業基本構想をたて、平成13年度に東部地区簡易水道基本計画を策定し、平成14年度に事業認可を取得し、15年度より工事に着工し、送・配水管を13,031m敷設したところであるが、六郷東部地区簡易水道事業は進捗率が約50%であることから、早期完成のため予算枠を確保するよう要望する。


5 八郎湖の浄化対策事業について

 秋田県では現在、八郎湖水質保全対策検討専門委員会において、防潮水門の高度管理による水質改善等、各種の水質改善対策が実施した結果、いくらかの水質改善が見られるものの、さらなる水質改善のために今後とも継続して実施することが必要となっている。
 このことから、国においても根本的な水質改善対策の一環として、八郎湖流域の下水道の水洗化率の向上並びに農業排水による汚濁負荷に配慮した環境保全型農業の普及、推進のため、投資的な面も含めた抜本的な浄化対策事業を実施するよう要望する。


6 十和田湖畔遊歩道の整備について

 東北自然歩道線(公園計画、平成2年8月18日告示)及び十和田湖周遊線(公園計画、平成8年7月31日告示)は、大部分が荒廃しており、散策できるのは一部のみの状況となっている。
 ついては、昨今のトレッキングブームや自然愛護の観点などから、秋田県側の十和田湖の壮大な景観を活かした誘客促進を図るため、遊歩道を早急に整備するよう要望する。


7 小坂町立小坂小学校、小坂町立小坂中学校及び秋田県立小坂高等学校の連携について

 現在小坂町では、町中心部に町立小坂小学校及び町立小坂中学校を、郊外及び遠隔地には町立七滝小学校及び町立十和田小中学校を設置し、小坂町の児童・生徒に対して義務教育を遂行している。
 さらに、秋田県立小坂高等学校が設置され、高等普通教育及び専門教育が遂行されている。
 このように小坂町は、小学校及び中学校の義務教育から高等普通教育までの流れが同一町内に内在している良好な環境にある。
 しかしながら、少子化など教育を取り巻く環境は大きく変化してきており、近年の子どものモラルや学ぶ意欲の低下など、全国的な課題を当町でも抱えている状況にある。
 こういった状況を打開するため、児童・生徒の個性や創造力を伸ばすとともに、学習意欲や学力の向上を目指し、さらには地域の歴史・文化の学習、そして地域に貢献する人材の創出を実現するため、小学校、中学校及び高等学校の連携教育を推進しますので、連携型小学校・中学校・高等学校の実現に向けて、指導及び支援を要望する。


8 「雇用の場の創出」のための廃止校舎の活用について

 羽後町では、少子化・過疎化に歯止めがかからないことから、小・中学校の統廃合を進め、解体した老朽校舎を除き、社会教育施設や福祉施設に転用して活用を図っているが、少子化の進行は止まらず、今後、更に統廃合を進めなければならない状況にある。
 対象校舎の中には、建設後それほど年数を経ておらず、他の用途に十分活用できる校舎もあるが、転用には一定の制約があることから、この制約の緩和又は撤廃が必要である。
 これまでの廃校の転用は、企業進出が決まった段階で地域再生計画を策定し、内閣総理大臣へ認定申請することにより実現できたが、町長がトップセールスをする際に、無償貸与等の可否を企業に即答しなければならない状況が多々ある。
 ついては、地域再生計画の策定に拘わらず「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」で無償貸与等の即答ができるよう、他利用目的の制限の大幅な緩和並びに補助金返還の免除について特段の配慮を要望する。
 また、より地域住民に近い知事の判断と権限で行えるよう、権限の委譲を強く要望する。


9 農地・水・環境保全向上対策について

 農林水産省は、平成19年度から農地・水・環境の良好な保全とその質の向上を図る新たな対策として「農地・水・環境保全向上対策」を導入したが、大潟村の周囲は八郎湖に取り囲まれており、その水は飲料水、農業用水など多面的に利用されているほか、周辺市町でも重要な淡水資源であることから、近年、八郎湖の水質悪化という慢性的な問題が大きな課題となっている。
 このため、八郎湖の水質改善を目指した環境保全型農業の推進と、農地・農業用水などの質的向上を図ることが可能な本対策への取組みが、極めて重要であり必要不可欠であると考える。
 しかしながら、本村は、国営造成施設管理体制整備促進事業を活用した保全活動を行っていることから、共同活動への取組みが極めて限定的となっている。
 ついては、本対策を地域住民や関係団体等が円滑に進められるよう、次の事項について配慮するよう要望する。


10 山ビル被害の一層の推進について

 山ビルによる人体の吸血被害は五城目町をはじめ秋田市、潟上市、井川町、上小阿仁村の5市町村にわたり、林業労働者などに相当数の被害が確認されている。
 最近では、住宅敷地内における被害も発生しており、安心した生活が脅かされている状況になっていることから、山ビル被害から地域住民を守るため、抜本的な予防策や防除方法を含めた対策を推進するよう強く要望する。


11 特定農山村総合支援事業の存続について

 羽後町では、平成15年度から特定農山村総合支援事業の採択により、基金を造成し、過疎地域の活性化に向けた様々な事業に取り組んできた。その結果、山芋栽培や農林産物加工活動、グリーンツーリズム受け入れ体制の整備など、大きな成果を得ているので、引き続きこの制度が活用できるよう、制度の存続を要望する。


12 町道(鉛山線)の改良について

 主要地方道大館十和田湖線(通称:樹海ライン)については利用者から好評を得ているものの、国道103号との接点付近(発荷峠)は渋滞が甚だしい状況にあり、今後、日本海沿岸東北自動車道の開通や宇樽部バイパスの開通により更に十和田湖への観光客や物流の増加は確実視されていることから、それに対応した通行確保等が強く望まれているところである。
 しかし、国道454号(和井内〜滝ノ沢間)や国道103号線は落石や雪崩が発生し、冬季においては、国道454号(滝ノ沢〜滝ノ沢峠間)が通行閉鎖となるなど大川岱地区等十和田湖西岸の地域住民の生活及び活動に支障をきたしている状況である。
 ついては、交通の安全性を確保するためにも町道鉛山線(ニュー樹海ライン)を改良し今後の地域住民の生活道路はもとより年間300万人が訪れる観光客の利便性のためにも本路線の改良について実現されるよう要望する。


13 雄物川河川改修(鵜巣地区)と排水樋門ポンプ常設について

 秋田県羽後町当地区の一級河川雄物川と主要地方道大曲大森羽後線と近接する区間は、豪雨時になると河川の水位上昇に伴い、たびたび道路冠水を余儀なくされ通行止めになる等、地域住民の生活に多大な影響を与えているので、県と協議調整中の河川改修と道路改築(県施行)との同時施行を早期に実施されるよう要望する。
 また、平成16年には集落住民の長年の悲願であり、待ち望んでいた鵜巣排水樋門の改修を行ったが、その後の台風等の集中豪雨により水位が上昇し、内水の滞水は以前と変わらず、道路冠水及び家屋への浸水を蒙り排水処理に苦慮しているので、地域住民が安心して生活を送れるよう、早急に常設排水ポンプを設置されるよう要望する。


14 沖波調査の実施と人工リーフの設置について

 日本海に面する秋田県八峰町は、毎年低気圧や台風そして冬季波浪などの災害から住民を守るため、消波ブロックや離岸堤を設置し、地域住民生活の安心と安全に努めているところである。
 しかしながら、消波ブロックや離岸堤が長年の波浪で無残な姿になってきているほか、近年の地球温暖化現象に起因するものか、前面の消波ブロックや離岸堤等を越えたり、さらには護岸を越波するなど地域住民の生活を脅かす状況が相次いでいることから、浸食が進み海岸線が後退しつつあると考えられる。
 このような状況から、護岸等の見直しが必要な時期にきているので、沿岸地域住民の生命と財産を守るため、沖波調査や人工リーフ等の設置を早期に実施するよう要望する。


15 小坂IC周辺への環境共生型産業団地等の設置について

 鉱山の衰退等による人口流出の著しい当町にとって、企業誘致は過疎脱却と地域の活性化のための重要施策の一つである。
 平成2年度に開通した小坂ICに加え、平成16年に5月に着工した日本海沿岸東北自動車道の小坂JCTの早期完成により、当町は北東北三県を結ぶ物流の拠点としての機能を備えることが可能になることから、資源循環型社会の構築に向けた産業の誘致を考えており、国事業により小坂IC周辺に環境共生型あるいは物流型産業団地を設置されることを強く要望する。


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